2008年05月31日
小説「ひとり日和」青山七恵 著
芥川賞作品。
20才の女性の生活を、淡々と描いています。
大きなドラマは無いものの、日々のエピソードを
きっちりと読ませてくれる力作です。
この小説は、将来への不安を抱えている若い人や、
一度、本当に投げやりになってしまったことのある人に
読んでほしいと思います。
なぜなら、この主人公にもやる気が感じられないからです。
…でも、いい加減に生きていると、不安が付きまとうのです。
その感じが見事に描かれていて、感情移入してしまいました。
もし、今もその不安を抱えている人がこの本を読んだら、
少しは気分が楽になるかもしれません。
まあ、何の答えも教えてはくれないでしょうが、それだけも違うはず。
込み入った設定なしでも小説は面白い!と思わせてくれる一冊です。
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